デジタル
  • ホームページ
  • ブログ
  • プライバシーポリシー
  • 私たちについて
  • Japanese
    • English
    • Japanese
  • 家
  • /
  • 記事
  • /
  • なぜMACアドレスは48ビット...

なぜMACアドレスは48ビットなのか?


「MACアドレス」はイーサネット(有線LAN)やWi-Fi(無線LAN)で通信の宛先を指定するためのアドレスです。パソコンやスマートフォンのほか、ルーターやLANスイッチなどのネットワーク機器にはMACアドレスが割り当てられています。LAN内で通信する際、このMACアドレスを手掛かりにデータを届けます。まさに“住所”の役割を果たしています。

ネットワークのアドレスというと、「IPアドレス」を思い浮かべる人が多いかもしれません。MACアドレスとIPアドレスのどちらも、ネットワークの“住所”という意味では共通しています。IPアドレスはインターネットという広大なネットワークで“住所”の役割を担っています。一方、MACアドレスは比較的狭いネットワーク、もっと言うと、伝送メディア(LANケーブルや無線など)で直接つながる範囲で使われるものです。

MACアドレスとIPアドレスのどちらが重要なのかは一概に言えません。どちらか一方がないと、インターネットにデータを届けられません。つまり、MACアドレスとIPアドレスは補完し合っている関係といえます。どのように補完し合っているのかは、別の回で解説します。

MACアドレスとIPアドレスの利用イメージ[画像のクリックで拡大表示]

MACアドレスは48個のビット列です。2進数の0および1が48個並んだ数字ということになります。通常は人が分かりやすいように、48個のビット列を8個(通信分野ではオクテットと呼びます)ずつ6つに分けて、16進数で表記します。

例えば「010100100011101000111110011100101100100110111100」という2進数は、16進数に直すと「52:3A:3E:72:C9:BC」となります。なお16進数表記のMACアドレスは2オクテットごとに区切るのに、コロンのほかハイフンを使う場合があります。

MACアドレスの構造。機器に割り当てる固有のMACアドレスの場合を示した[画像のクリックで拡大表示]

MACアドレスはフラットに0と1が並んでいるわけではありません。ある構造を持っています。まず通信の方法や利用範囲を規定する「I/Gビット」と「G/Lビット」があります。これは受信側で最初に読み込むビットと、2番目に読み込むビットに当たります。

なぜMACアドレスは48ビットなのか?

なぜこんな面倒な言い方をするのかというと、イーサネット独特の仕様のためなのです。イーサネットでは受信側でデータ(フレームと呼びます)を受け取るときオクテット単位で取り込み、その最下位ビットから読み込んでいくという仕組みになっています。

I/Gビットは通信方法を決めるビットです。「I」は「Individual」、「G」は「Group」を意味しています。この値が「0」だと、通信相手が1台のみの個別端末ということを表します。この通信方法は「ユニキャスト」と呼ばれます。通常の通信にはこれが使われます。一方、この値が「1」の場合、複数の通信相手へ同時にデータを送ります。この方法には、特定のグループ向けにデータを送る「マルチキャスト」と、LAN内の全端末にデータを送る「ブロードキャスト」の2種類があります。

G/Lビットは利用範囲を決めるビットです。「G」は「Global」、「L」は「Local」を意味しています。「0」の場合は世界中で使えるユニークなアドレス、「1」の場合は閉じたローカルネットワークだけで使うアドレスということになっています。機器固有のMACアドレスは「0」と決まっています。「1」は実験などの用途を想定しており、ほとんど使われていませんでした。ところが、最近のiOSなどでG/Lビットを「1」としたMACアドレスが使われるケースが出てきました。

MACアドレスの構造でもう1つ大きなポイントは、前半と後半に分けられることです。ユニキャストに使われるMACアドレスの場合、前半24ビットは「OUI(Organizationally Unique Identifier)」と呼ばれ、機器のベンダーごとに固有の値が割り当てられます。後半24ビットは、各ベンダーが自社製品に割り当てます。こうすることでアドレスの重複を避けられます。

マルチキャストの場合、前半部分は用途(プロトコル)ごとに決められています。例えば、「IPマルチキャスト」というプロトコルの場合、MACアドレスの前半部分は「01:00:5E」と定義されています。後半部分はIPアドレスの一部をマッピングする形となります。またブロードキャスト用のMACアドレスは全ビットが「1」、16進数だと「FF:FF:FF:FF:FF:FF」と決められています。

ここまでの説明で、MACアドレスは決められたものしか使わないように思ったかもしれませんが、実はOSが生成したり、ユーザーや管理者が変更したりできます。例えばWindowsでは、プロパティやレジストリを変えることでMACアドレスを変更できます。その機器に割り当てられたMACアドレス自体は変わりませんが、実際に通信で使うMACアドレスは別のものになります。

また最近のiOSやAndroid、Windowsではプライバシー強化の観点から、機器に割り当てられたMACアドレスとは別に、ランダムに生成したMACアドレスを通信に利用する機能が搭載されています。これについては別の回で詳しく説明します。

この記事は有料会員限定です。次ページでログインまたはお申し込みください。

次ページ Q:MACアドレスはなぜ48ビットなの?


17 / Mar / 2023 デジタル

カテゴリー

ブログ

関連記事

10.Apr.2023

Googleアカウントに新機能、「パスワードをワンタップで変更」など

米グーグルは、現地時間18日、プライバシー保護の強化を目的として、Googleアカウントのセキュリティ向上を図る新機能を発表した。「Quick Delete(クイック デリート)」「Locked Folder(ロック フォルダー)」新...

09.Apr.2023

2021年3月開始! ドコモの新料金「ahamo(アハモ)」はどうお得? 【5つのポイント】でチェック

NTTドコモは2020年12月、スマートフォン向けの新料金プラン「ahamo(アハモ)」を発表しました。「ahamo(アハモ)」のWebサイト(出典:ahamo)「スマホ料金の値下げ」が取り沙汰される中に登場したahamoとは、どの...

08.Apr.2023

日立製作所がSD-WANを導入した理由――2800拠点へ2~3年で展開

SD-WANとはSoftware Defined WANの略称で、ソフトウェアで制御されるWANのことだ。SD-WANではそれぞれの拠点にSD-WANルーターを設置し、専用線やISDN、インターネット回線など物理回線の上に仮想的なネットワークを...

07.Apr.2023

5G対応ホームルーター「Speed Wi-Fi HOME」新製品、11月上旬に発売

「Speed Wi-Fi HOME 5G L12」は、SIMカードを挿し自宅のコンセントにつなぐだけでインターネットに接続できるホームルーター。8月に発売したau初の5G対応ホームルーター「Speed Wi-Fi HOME 5G L11」に続く新製品と...

ホット記事

EVsmartブログ電気自動車や急速充電器を快適に 気になるトヨタの電気自動車『bZ4X』/バッテリー残量の%表示なし【編集部】 人気記事 最近の投稿 カテゴリー

EVsmartブログ電気自動車や急速充電器を快適に 気になるトヨタの電気自動車『bZ4X』/バッテリー残量の%表示なし【編集部】 人気記事 最近の投稿 カテゴリー

23.Apr.2022
レノボの8.8インチ片手タブ「Legion Y700」完全スペック公開!【価格は4万円台か】

レノボの8.8インチ片手タブ「Legion Y700」完全スペック公開!【価格は4万円台か】

01.May.2022
#初歩からのリモートデスクトップ ~外出先から自宅のパソコンへ接続(IPv4)編

#初歩からのリモートデスクトップ ~外出先から自宅のパソコンへ接続(IPv4)編

28.Apr.2022
MacとiPadを横に並べるだけで直接連携が可能になる「ユニバーサルコントロール」の仕組みとは?

MacとiPadを横に並べるだけで直接連携が可能になる「ユニバーサルコントロール」の仕組みとは?

30.Mar.2022

タグ

ルーターのIPアドレスは何ですか

Copyright © 2023 homeappliancesbrands.com. All rights reserved.