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有機ELと液晶、UHD BDプレーヤー本命は? 山之内正×本田雅一【'18年末映像編】


有機EL vs 液晶、2人が選んだモデルは?

――(編集部) 有機ELテレビは春に一通り出そろいましたが、各社製品をどのようにみていますか?

本田:パネルメーカーが同一のため、ほぼ発売時期も似通ってくるのが現在のOLEDテレビです。メーカー間の品質差も液晶に比べればずっと小さく、主な違いは映像処理と画質に対する考え方、HDRの高輝度部の処理、それに暗部階調の表現力などが主ですね。どの製品を買っても、局所コントラストが高く、結果、ディテールが明瞭な映像を楽しめます。

本田雅一氏

山之内:液晶のモデル同士の差が大きすぎるのに比べるとたしかにOLEDの製品間の差は小さくて、放送波だと余計に気付きにくいですね。店頭よりも暗い環境で暗部が多い映像を見比べるとそれなりの違いがあることがわかります。

――今年のOLEDは暗部階調の再現性が良くなったという話ですよね。

本田:その通りですが、画素ごとに個別に光るため、発光が止まる間際の部分は制御がかなり難しいんですよ。そこでの階調は、実は液晶の方がいい。液晶は黒浮きはありますが、そこからの立ち上がりのリニアリティは、OLEDよりも遙かにいいですから。

山之内:画質調整で多少は追い込めるけど、見えるか潰れるかぎりぎりの部分の明暗差を出す限界域はOLEDの方が狭いのはたしかですね。OLEDも低価格を売りにした製品が出てきましたが、そこの信号制御をパネルに最適化していないと階調再現は悲惨なことになります。

有機ELと液晶、UHD BDプレーヤー本命は? 山之内正×本田雅一【'18年末映像編】

――直近の新製品は、秋に発売されたBRAVIA Master SeriesのA9Fシリーズが注目でしょうか。

本田:このテレビに搭載されているX1 Ultimateは、OLEDでの階調制御にも優れているのですが、いちばんはノイズ処理の的確さと、それを基礎にした超解像とHDRリマスターの良さですね。映像作品を監督が意図するままに再現するという意味では、A8Fでも現状のOLEDパネルの性能を考えればいい線を行ってます。配信系は4K/HDRへの移行が進んでいますが、放送やレンタル、パッケージなどはフルHD/SDRが主流でしょう。そうした映像を楽しむ際に、大きな差を出せるチップですよ。

BRAVIA A9Fシリーズ「KJ-65A9F」

山之内:僕は実は55インチのA9Fを自分の視聴室に導入しました。HDRリマスターの良さは本田さんの言う通りで、少し前の映画をブルーレイで見直すと「こんなに力のある映像だったかな? 」と嬉しい発見がありますよ。チューナーも手に入れたので4K放送も楽しみだけど、むしろ手持ちのディスクを見直したり、ネット配信で映画やドラマを見る時間が増えそうです。

山之内正氏

本田:BRAVIA Masterシリーズと言えば、液晶のZ9Fで採用された広視野角技術のX-WideAngleが凄いですよね。実際に見た時には、本当に驚きました。確かに局所コントラストではOLEDに劣りますが、ソニーはバックライトの部分制御が巧みですし、ピーク輝度の高さ、それに暗部階調の滑らかさなども考えると、OLEDとどちらを選ぶか迷うところでしょう。

山之内:65インチを超えるサイズでは頭を動かさなくても画面の中央と両端で色味もコントラストも変わるという嫌な思いを経験してきたけど、今回のX-Wide Angleはその不満をほぼ解消しています。もっと早く実用化して欲しかった(笑)。

BRAVIA Z9Fシリーズ「KJ-75Z9F」

本田:Z9Fのバックライト分割数はサイズによって異なりますが、75になるとハロー(暗い部分の周囲がぼんやりと光ってしまう現象)も気にならないレベルになってきますよね。山之内さんは”液晶は全員が違う肌色を見ていると思うと許容できない”なんて話していましたが、視野角問題が解決したZ9Fを基準にしたとき、液晶の黒浮き/局所コントラストの低さといった弱点と、OLEDの階調表現や輝度ピークでの色再現域の縮退を比べたとき、どっちの方を選択しますか?

山之内:それは暗部階調の良さですよ。その点でZ9Fは極めてバランスが良い製品です。色々な意味で液晶は成熟した技術になった。ただし、今回のMasterシリーズのラインナップではサイズが理由でZ9Fは候補から外しました。シアタールームではなくてオーディオ試聴室に入れるので55型が上限、65型も75型もスピーカーの間には置きたくなかった(笑)。リビングやシアタールームならサイズが大きい方が良いからZ9Fの75型も候補に加えたでしょうね。

本田:僕が今年、もし自宅のリビングルームにあるテレビを買い替えるのであれば、Z9Fを選んだと思います。65インチと75インチでは75インチでしょうね。欧州での発表では65インチのA9Fと75インチのZ9Fが同水準の価格だったので、期待していたんですが、日本では75インチモデルが高くて(笑)。でも方式の壁を越えて、液晶テレビの可能性を感じさせてくれるモデルです。

――秋発売の他のテレビはどうですか?

本田:液晶にフォーカスしているシャープは、12月1日開始の4K/8K放送に照準を合わせてきましたね。まだ高価ですが8Kネイティブで次世代の映像を愉しもうと思えば、シャープAQUOS 8K一択となりますし、今後も8K対応という意味では液晶の優位が続くでしょう。また、東芝はREGZA Z720Xで明確な意思を表明したと思います。暗所で映画やコンサート映像を愉しむような用途はOLEDにまかせつつ、液晶はファミリーで愉しめる広視野角、高輝度、積極的な映像処理へのアプローチ。それにこれまで通り地デジは全チャンネル録画。ディスプレイとしてのテレビと、エンタメ端末としてのテレビ。こうしたことができるのは、彼らが日本市場だけを見ていればいいからというのはありますね。4Kチューナー内蔵という離れ業をやってきたのも、そういった部分があるからと言えます。

山之内:パナソニックも含め各社が4Kチューナー内蔵モデルを2019年前半から導入してくるでしょうから、もう少し待つという判断もありだと思います。ただし、個人的にはデジタルコンサートホールなどネット配信のプログラムがメインだったりするので、あまりそこにはこだわりませんが。ちなみにこのベルリンフィルのコンテンツも4K化されて見違えるほど良くなりました。特にOLEDだと没入感が格別ですね。

シャープAQUOS 8K「8T-C80AX1」東芝REGZA Z720Xシリーズ

ピックアップ製品(本田)

ソニーBRAVIA Z9Fシリーズ(自分が買うなら。サイズが大きいならなおさら)X-Wide Angleと名付けられた技術は、独自バックライト構造と前面フィルタの組み合わせによるもの”らしい”が、詳しいことは解っていない。ソニーは液晶基板を購入し、バックライトの組み立てと前面処理は自社で行っているため、こういうことができるのだろう。今年発売されたテレビの中で、ひとつだけ”自分のために選ぶ”ならこの製品を選択する。ただし65インチ版はバックライト分割数の少なさがやや気になる。となれば75インチしかないが、こちらは置く場所と搬入で悩むことになるだろう。価格ももちろん上昇する。来年、もし改良を施せるのであれば、65インチのバックライト分割数をもう少し増やして欲しいところ。ソニーBRAVIAA9Fシリーズ(OLEDなら)OLEDに関してはどのメーカーも、輝度が極めて低いところでのリニアリティやムラに問題を抱えている。その中で本機を選んだのは、やはりX1 Ultimateの存在。SDRコンテンツがまだ主流を占める中、OLEDならではの局所コントラストの高さを活かした、ディテールの深い立体感あふれる映像を愉しむならば、HDRリマスター機能が極めて優秀であることが望ましい。ソニーのOLEDは昨年に比べ、大幅にSN感も上がっている。ひとつ注意したいのは斜め配置のためスタンドの奥行きが意外に大きいこと。奥行きが狭いテレビ台を使っている場合は要注意。東芝REGZA Z720X(ファミリー向け、安心チューナ内蔵なら)地デジチューナーの全録+IPS液晶による広視野角+4Kチューナー内蔵。IPSの中ではコントラストが高めのパネルは、配線の外光反射を抑えたもの。暗所コントラストに大きな向上はないが、明所でのコントラストは高まる。そうした意味でもモニターとして使うのではなく、ファミリーで愉しむエンターテインメント指向のテレビとして、価格、機能のバランスが取れた製品だ。このジャンル、映像エンジンに関してはソニーが頭ひとつ抜け、東芝が異なるアプローチで仕掛ける展開。映画などの作品を”作品らしく”表現する部分は、どのメーカーも上位モデルではできてきている。何が差かと言えば、それはフルHD/SDRをまるで4K/HDRのようなリアリティで見せる映像処理技術にあり、そこで差が付いている印象だ。12月1日からのBS4K放送でも、SDRコンテンツは多いだけに、各社ともダイナミックレンジ復元機能で画質の印象が大きく変化するはず。HDRに対応するシステムを活かすためにも、そこは今後も引き続き注目点となっていく部分だ。

ピックアップ製品(山之内)

ソニーBRAVIAA9FシリーズMasterを冠したシリーズ名には作り手の意図に近い映像を表現するという意味を込めたという。それを支えるために処理能力を高めた映像エンジン「X1 Ultimate」を積み、Netflixモードなどコンテンツを限定した画質最適化にも対応。最暗部の正確な階調表現や高輝度部の立体感などに信号処理技術の優位性が感じられ、OLED特有の課題を事実上感じさせない程度までの画質改善を果たしている。左右をラックなどでふさがないように設置すれば広がりとレスポンスを改善した低音のメリットが活かせる。


17 / Nov / 2022 デジタル

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